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“リュウ”=“恐竜”?

“リュウ”=“恐竜”?

前回、東洋における“龍”について取り上げさせていただきました。

改めて「東洋における」と但し書きいたしましたのは、“リュウ”とひと口に申しましても、東洋と西洋

ではだいぶ認識が異なるからです。

前回ご紹介した通り、東洋では豊穣をもたらし、我々を護ってくださる存在として龍を神格化して

おり、物語などに登場する際も厳かな雰囲気で描かれていることが多いと思います。

一方西洋で言われるリュウはどうでしょう。

“リュウ”というよりも“ドラゴン”と表現した方がイメージしやすいかと思います。

ゴツゴツとした鱗に覆われたその背中にはコウモリを思わせる大きな羽が生えており、口からは火を

噴き、その性格は獰猛で残忍・・・東洋の龍とは全く正反対の生き物を思い浮かべるのではないでしょ

うか。

その見た目通り、実際、西洋においてリュウは悪魔の化身として描かれています。

西洋ではリュウは邪悪な生き物であり、破壊の象徴、退治されるべき存在なのです。

全く性質の異なる両者なのですが、日本に西洋のドラゴンが伝来した際、既存の龍と見た目が似通って

いたため、こちらもまとめて“リュウ”と呼ぶようになったようです。

ざっくりと東洋、西洋に分けて“リュウ”をご紹介いたしましたが、世界各国でリュウに酷似した生物の

伝説が残されています。

まだ各国交流もないであろう時代から不思議なことに、性質こそ異なれど、大きな力強い生き物とし

て“リュウ”が様々な地域で存在しているのです。

ネットでちらっと見かけた情報なのですが、古代の人々が発見した恐竜の化石が“リュウ”誕生に一役

買っていたのではないかという説があります。

“リュウ”の起源と言えば、蛇をはじめ、ワニやクジラなどをモデルとしているという説が普通ですが、

なるほど、見たこともない大きな骨を発見してそれに畏怖を覚え伝説化したのではないか、というのも

うなずけます。

恐竜の化石が、世界各国の“リュウ”の形のまとめ役になったと考えてもおかしくはないのではないで

しょうか。

無理やりつなげた感は否めませんが、今日は「恐竜の日」です。

昔はつるんとした爬虫類のような姿だと思われていましたが、今では羽毛に覆われていたかもしれない

という話になっているとかいないとか。

いつまでも古い記憶のままいると、常識と思っていたことがいつの間にか全然違うものになっていた

りするので、自ら新しい知識をつかみに行く姿勢が必要だと、恐竜の外観の目まぐるしい変化から

改めて思い知らされます。

しかし、悲しいことにいつまでも鎌倉幕府誕生は「イイクニツクロウ」のまま更新されないでおり

ます。