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戒名彫り

戒名彫り

本格的に春の陽気になってまいりました。

戒名彫りのご依頼を受けて、墓誌の拓本を取っていましたら暑くて暑くて。

未だ冬用のカーディガンを羽織っていましたので、さすがに腰に巻き付けて作業いたしました。

拓本と言いましても、墓誌に墨をべたべた塗りたくるわけではないのでご安心ください。

FAXで使う感熱紙を当てて、その上からラップの芯で力強くごしごし擦りますと、きれいに文字の

部分だけ白く浮かび上がります。

その拓本を元に職人さんに原稿を作っていただきます。

昔は竿石や墓誌を一旦外して工場に持って行っての作業でしたのでなかなか大掛かりなもの

でしたが、今は現地彫りと言いまして、職人さんがお墓に来てその場で機械を使ってご戒名を

お彫りします。

一心不乱にラップの芯を擦りつけて拓本を取っていましたら、西の杜霊苑さんのご見学のお客様に

不思議な顔で見られてしまいました。

「これは別に罰当たりなことをしているのではなくてですね・・・ごにょごにょ」

慌てて弁明いたしました。

不審者になるところでした。

墓誌のご戒名彫ですが、いつまでにしなくてはならないといった決まりはありません。

ただ、皆さんがお墓に集まる納骨式までに済ませたいとご希望される方が多いです。

誰かお亡くなりになられると、泣いている暇もないくらいバタバタとやることが降ってまいります。

戒名彫りの依頼がうっかり後回しになってしまうのもやむを得ないかもしれませんが、もしご納骨

までにとご希望でしたら、遅くても2週間前までにはご依頼をお願いいたします。

作業は天候にも左右されますし、マジックで書くわけではないので、それなりのお時間を見ていただ

かなくてはなりません。

それから戒名彫りのお打合せの際、ご戒名のわかるもの、白木のお位牌や過去帳等をお持ち

いただけますとありがたいです。

間違いを防ぐためにも、口頭ではなく現物でご戒名を確認させていただきます。

間違って彫ってしまっては取り返しがつかないですから。

ご戒名には特殊な漢字をお使いになられている場合もございます。

単純に画数が多い漢字というだけではなく、旧漢字であったり、普通は付かない点が特別に

ついていたりと、一瞥しただけでは判別できない文字もございます。

特殊な文字が使われている場合は、あらかじめお寺さんに確認しておいていただけますと安心です。

お墓は何世代にも渡って受け継がれていくものです。

どなたが埋葬されているのか等、一目で確認できるのがご戒名彫です。

お忙しいさなかに大変かもしれませんが、戒名彫りのこともぜひ忘れずご依頼下さい。